2009年4月25日土曜日

公共施設での体験用パソコンについて

 各地の公共施設で、IT技術の普及のために体験用パソコンを置いている、あるいは、パソコンを開放している所があります。障害者用ソフトや機器を導入しているパソコンも多いです。

 そこで、今まで目にした耳にした事例を元に下記のように提言したいと思います。

1 常に最新のOS、ソフト、機器を導入した状態にする忘れてはいけないのは、最先端の回線でインターネットを接続することです。
   仕事で使うわけではありません。多くの人に使ってもらうのですから、その人々が持っていないソフトや機器を揃えて体験させるために設置するべきであると考えます。
 これから、Windows7の時代に入ろうとする時にXPはないと思います。
 パソコンの博物館の位置づけならば、それでいいと思いますが。

 よく使われているパソコンやソフトは、それこそ、民間のパソコン教室に任せていいのではないでしょうか。

2  設置したパソコンのトラブルの初期対応は施設の職員が行なう。
 不特定多数の方が使うのですから、トラブルは当たり前です。
 多くの場合、保守点検専門の職員を置いていません。あるいは、兼任の場合でもその職務を定めていません。
 業者に任せっきりです。
 
 導入した際の保守契約がしっかりしていて、すぐ、業者が対応できればいいです。
 その場合でも、トラブルの状況を業者に詳しく説明できる職員は必要です。

 コンセントが正しく差し込まれていないだけなのに、依頼者の無知に付け込んで、トラブルの原因を説明しないで、「治りました」といって、経費を請求する事例はよくあります。

3 設置したパソコンの操作等の指導者を配置する。
 置いているだけでは、施設の装飾物です。設置したパソコンの操作、導入したソフトや機器の設定・操作の指導者を常時、配置すべきではないでしょうか。
 配置することにより、設置したパソコンのを使った様々な犯罪行為を防止できます。その意味では、各地の警察のサイバー犯罪担当の部署との連携が必要となります。

 これから、体験・開放用パソコンを設置する公共施設は、少なくとも、上記の3つはしていただきたいと思います。
 上記の3つを行なうことにより、公共事業になります。
 多くの失業者を訓練して、配置することにより、多くの最先端の技術者を育成することになります。

 IT技術、それによる情報化は、インターネット回線が通じていて、パソコンがあれば、様々な産業や仕事を創出できます。

以上

緊急報告-エスペラント語をはじめとする外国語の読み上げ(訂正版)

(2009年4月18日に公開しましたが、portable version(携帯版)でも日本語の読み上げが確認できましたので、訂正した上で公開します。2009年4月18日版は削除します。)

 緊急と書きましたが、知らなかったのは私だけかもしれませんが、ご容赦願います。

 日本語や英語以外の言語のWindows Vista対応の読み上げソフトはないものかと悩んでいました。Googleで、いろいろな語句を入れてみてみました。
 ある日、"esperanto text to speech"と検索しましたら、検索結果の6番目位にeSpeak Speech synthesizer  というwebページがありましたので、内容を確認しましたら、エスペラント語対応とありました。
 他に、英語、独語、仏語、スペイン語、ポルトガル語、中国語などに対応とのことです。
 
 さらに、そのエンジンを使ったスクリーンリーダーソフトか読み上げソフトはないかとさがしましたら、NVDAにそのeSpeakが付属していることがわかりました。
 それが、昨日、4月17日土曜日でした。
  早速、NVDA-DownloadのページからNVDA 0.6p3.2 installerとNVDA 0.6p3.2 portable versionのダウンロードを行ないました。どちらも、導入ができました。
 なお、コンピュータへのインストール版とportable version(携帯版)、どちらも、表示は日本語で表示されました。SAPI4とSAPI5の日本語音声エンジンを選択し、日本語で読みあげました。ただし、漢字変換の際の読み上げはありませんでした。

 USBメモリにインストールすれば、出先のパソコンでも使えることは間違いないと思います。
 日本語入力などにはまだまだ、対応していませんが、支援者の練習用と割り切っても使えると思います。 
 4月18日にこの記事を書いている時に、eSpeak Speech synthesizerのメインページを閲覧したら、SAPI5にも対応し、スクリーンリーダーは、JAWSとNVDAに対応しているとありました。

 エスペラント語をはじめとする先に述べた言語も選択でき、読みあげました。ただし、Windows Vistaの日本語版を使っているためか、キー操作時はそれぞれの言語で日本語の表示を読み上げます。

 FocusTalkでエディター・表計算・メールソフトを開き、エスペラント語などを入力する時は、FocusTalkの読み上げを停止し、NVDAを起動するということになります。いろいろと研究すれば、別の使い方が出てくるかもしれません、。されに、NVDAの多言語使用の性能が充実するかもしれません。
 スクリーンリーダーソフトの使用しているしていないに関係なく、英語以外の言語を学習者も活用できると思います。 

 今後の研究の成果を「私のIT技術ノート資料室」に載せたいと思います。

 残念ながら、エロシェンコ氏、鳥居 篤治郎氏をはじめとする視覚障がいのエスペランティスト(エスペラント語利用者)が活躍した時代と比べると、今は、エスペラント語が使われていません。
 エスペラントに限らず、視覚障がいの方の外国語学習が進むことを祈ります。
 
 Skype、セキュリティー対策ソフトをはじめとする外国にある製造元の本社へ直接、要望や意見を出していただきたいと期待します。
 パソコンを使って、言語におけるバリアフリーの実現に寄与していただくように支援をしたいと思います。

以上

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥

 最近、視覚に限らず、中途障害の方が増えています。視覚障害では「弱視」の方が多くなっています。

 私の仕事でも、「無所属」の方への対応が多くなっております。もし、早めに相談してもらえば、その方の特性にあったパソコンの選定や設定、ソフトや機器の紹介・導入・設定・操作の支援をし、快適なパソコンの活用を提供できたのではないかと強く、感じます。

 すでに購入したあとで相談されても困ってしまう場合があります。
 スクリーンリーダーソフトに対応しない有料のセキュリティソフトを組み込まれてしまったとか、自分の特性にあったソフトや機器が購入できず、せっかく買ったパソコンを活用できなかったとか、あるいは、知り合いの教えてくれる人に合わせてソフトや機器を買ったが自分の特性にあっていなかったので結局は家具の一部になっていしまったなど、いろいろと出ています。

 このような事例は、中途障害で障害者団体に入っていない「無所属」の方が多いです。
 最近、公共の障害者向け機関では、中途障害で無所属の方の利用が多くなっていると聞きます。

 このような方々に合わせた各機関・団体の再編成(本来の意味のリストラ)が必要なのではないでしょうか。高齢化がすすみ、誰でもが障害者になる可能性が多くなっています。
 身内の話で恐縮ですが、私の父も70歳近くになり、聴覚障害になり障害者手帳をもっています。父の兄弟である叔父さんたちも聞こえずらくなっており、父に相談しています。
 将来に備えたユニバーサルデザインのIT技術の体制を整備をする時期ではないでしょうか。

 最後に下記のサイトを紹介します。
障害者ITサポートセンター及びそれに準ずる機関(AT2EDプロジェクト)

全国のITサポート支援をしている機関、センター(東京都障害者IT地域支援センター)

以上

お知らせ

1 今までは、全盲の方を対象に資料を作成していましたが、弱視の方向けの資料の作成も行ないます。
 主に、「健常者向けソフトのアクセシビリティ機能」で作成した資料の公開を行ないます。
   スクリーンリーダーソフト使用者が弱視の方を支援できるように、FocusTalk2の読み上げを記載します。
 できるだけ、マウスでの操作とキーボードでの操作で記述したいと思います。

2 NVDAがエスペラント語に対応していることがわかりましたので、視覚障害の方がパソコンでエスペラントを利用する技術の提供を進めたいと思います。
 エスペラントより需要のある英語などの言語も行ないたいのですが、私の能力に限界がありますので、ご了承ください。

以上

2009年4月18日土曜日

Windows7への期待と心配なこと

 Windows7の早期発売が噂されています。
 Beta版の悪評がないためか、XP使用者のみなさんも待ち望んでいるかのような声を聞きます。
 さらに、パソコンを買い替える時期を迎えた方々から、XPにするか、Vistaにするか、それとも7まで待つかの相談を受けます。

 私は迷わず、Vistaと答えます。
 視覚障害の方は持っているソフトの更新も必要です。現時点でのバージョンアップはWindows7でも使えるための機能強化と考えましょう。
 さらに、9万円位の価格のソフトでも、バージョンアップ台は1.5万円、3~4万円台のソフトは1万円前後の相場であることも頭にいれておきたいものです。

 すでに、お知らせしたように、Windows Vistaに対応しているFocusTalkやALTAIR for Windows がWindows7Beta版で動いています。Windows Vistaで使えるソフトは、一部を除き、Windows7でも使えるとみなしていいと思います。webを通じての無料更新になるかもしれないと期待しております。
 どちらにしても、ALTAIR for Windowsは無料で提供されていますが。

 よもや、個人に対して負担がかかる価格にはしないと思います。

 さて、Windows7のSP1まで待った方がよいという意見もあります。確かに、今までのMicrosoft製品はSP1まで安定していませんでした。その意見はもっともと思います。
 しかし、今回、Windows7 Beta版の場合、あまり、悪評が見当たりません。Windows VistaをWindows7のBeta版と考えれば、Windows7の開発は充分なされたと考えることができます。

 さらに、Windows7 Beta版はWindowsXPパソコンでも動いています。それを、WindowsVistaからの機能の削除やVistaの操作の変更であると言われる方がおります。
 Windows7になって、Vistaの主要な機能は削除されていません。ペイントがリボン操作になり、スタートメニューの検索機能はさらに強化されています。ガジェットも起動時は表示されなくなりました。
 利用者が機能を選択できるようになったのです。

 私が心配していることが一つあります。私が住んでいる地域だけかもしれません。
 パソコンを指導している、あるいは、支援している方々の多くは、まだ、Windows XPを使用しています。
 WindowsXPパソコンに導入でき、法人にも格安で提供されるとしたら、一挙にWindows7及びMicrosoft Office2007への切り替えが進むと予想されます。そのWindows7は、vistaの操作方法で動きます。

 その時、誰が指導・支援するのでしょうか。

 現時点まで、Microsoft Office2007付きWindows Vistaを購入した初心者や万年初心者の方が自力で、使いこなしている例を耳にし、目にしました。WindowsXPまで使いこなしている方が苦戦している例も聞きました。

 何も知らないからこそ、基本的な操作を読み上げに従い操作したり、あるいは、クリックしたら、自動的に操作するリボンが表示されるようになっております。ユーザーアカウント制御があるので、重要なファイルを間違って削除することもほとんど、なくなっております。
 Windows3Dだからこそ、ディスプレイが大きくなり、アイコンの大きさも3段階になり、弱視者にもやさしくなっています。

 日本各地で障害あるなしにかかわらず、様々な支援・指導機関(含私企業)は、Windows7に向けての投資が必要なのではないでしょうか。
 これこそ、景気対策、そして、公共事業となるのではないでしょうか。
 ITを活用して、さまざまな格差を解消したいものです。

以上