2009年2月25日水曜日

メールにおけるスクリーンリーダー使用者への配慮

 障害者のパソコン利用支援において、支援者でも、下記に述べるようなスクリーンリーダーソフト使用者へメールを送る際の配慮がされていないメールを見受けます。

 わたしはこの方々が悪いとは思いません。
 スクリーンリーダーソフトを利用しない方々が多用するWindowsメール及びOutlookExpressでは、初期設定がテキスト形式ではなく、HTML(リッチテキスト)形式になっております。よって、プロのパソコン教室や自治体のIT講習では、これが標準の形式として、教えているところがまだあります。
 Windowsメール及びOutlookExpressでは初期設定をテキスト形式にし、パソコン教室ではテキスト形式で教えることを強く望みます。 これだけでも、メールのユニバーサルデザインの実現につながります。 

 スクリーンリーダーソフト使用者に対しては下記の配慮をしたいものです。 

1.メールの送信形式はテキスト形式にしましょう。
(1)スクリーンリーダーソフト使用者が多用しているのは、初期設定でをテキスト形式で受信するWindowsメール及びOutlookExpressのメールソフトです。当ノートで紹介するALTAIR for Windowsは、テキスト形式のみの対応です。
(2)HTML形式のメールを受信すると、文字以外にHTMLタグが表示されます。HTMLタグを読み上げますので、内容を確認するのが難しいです。 

2.メールを送る際にエンコード(文字コード)を確認しましょう。
 Windowsメールならば、「日本語(JIS)」ですが、知らない内に「UTF8」か「UTF7」になっている場合があります。スクリーンリーダーソフト使用者が多用しているソフトでは、「日本語(JIS)」、英字ではASCIIに対応してますので、文字化けになります。
 これらの設定・操作方法の資料は、『メール基礎』で公開します。
3.ファイルを添付する際、そのファイルに対応しているソフトがスクリーンリーダーソフトに対応しているかを確認します。
(1)スクリーンリーダーソフト使用者では、Microsoft Office、一太郎、Acrobat Reader等は標準ソフトではありません。
(2)Altairの有無を確認しましょう。
 Altairは、Wordファイル、Excelファイル、PDFファイル、PowerPointファイル、一太郎ファイルなどに対応しています。
(3)Acrobat Reader自体に音声読み上げ機能があります。
 いくら、PDFファイルとはいえ、テキスト情報がないファイルを送るのはやめましょう。テキストファイルに直してください。 特に、スキャナでPDFファイル作成機能で作成したファイルの注意しましょう。
 webで公開する時も同様です。
(4)点字ファイルを送付してもいいのですが、相手方が点字使用者か否かを確認してください。視覚障害者が全て、点字使用者ではありません。

以上

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